本文へ移動

修道院こぼれ話

修道院こぼれ話

こぼしたくない話
2016-05-01
こぼしたくない話 (シスターⅠ)

 「俺の頭にも水をぶっかけてくれ」 とは、急死した次男の嫁の埋骨のとき、お坊様が卒塔婆(そとば)に水をかけた時、全く自然発生的に兄の口から飛び出たつぶやきでした。私は直感的に「洗礼のことを考えているな」と思いました。その時が遅からず来るとは!
 去る12月の第一土曜日、甥の知らせを受けて駆けつけた病院の廊下に、気持よさそうに車椅子に…
そこで私はすかさず洗礼のことを切り出しますと、
「俺は、常照寺さんと深い縁があってね…」
「あ、そう、でもお寺さんに迷惑をかけることじゃないのよ」
「ああ、そんなら万々歳だよ」
「じゃ、すぐ準備するわ」
 さて教会は何処に?サレジオの教会がすぐ近くに…
事の成り行きをすぐ飲み込んでくださった神父様のOKで翌日、洗礼水と祈り本を持ってドキドキしながらいよいよ・・・無事受洗が終わりました。少し高くしたベッドの上で、何と!「いい人生だ」「有難う」と半ば呂律の廻らなくなっている兄の舌から大声で感謝のことばが飛び出したのでした。
 あゝ、神のはからいは限りなく・・・彼は私がここ数年出し続けた手紙を読んでいてくれたのです。91歳でした。

純心聖母会
〒852-8142
長崎県長崎市三ツ山町415
TEL.095-848-2241
FAX.095-843-7570

0
6
6
6
2
9
TOPへ戻る