★神様のひろば★
「神様に繋がる」ひろば
2020-10-01
『神様に繋がる』ひろば シスターT
私の奉仕の場は恵の丘原爆ホ―ム本館の一角にある「恵の丘診療所」です。一年半前まではホームの看護師としてホーム内を歩き回っていましたが、今は月曜から金曜までの内科・月2回の整形外科の診療の準備、介助をさせていただいています。
今年創立50周年を迎えた原爆ホームと同時に設立され、6年ほど前に朝長万佐男先生を所長として迎え、新たな体制で歩み始めました。
当時ホームの落成の挨拶で故江角初代会長様は「この仕事を始めるに当たっては、どうしてもお医者様が必要でした。医療が受けられないと、原爆で年取った方々が安心できないと思いましたので…」と述べられ、長崎大学病院原研内科部長をなされていた朝長先生(万佐男先生のお父様)に頼まれ、ご協力いただいてそれ以来50年原研内科の先生方にお世話になっています。
今ではここ三ッ山の4つの福祉施設の利用者・職員・近隣姉妹たちの相談や薬の処方などもでき、もしこの診療所がなければ、他の病院へ外来するか往診を頼まなくてはいけないことになっていただろうと、故江角初代会長様の先見の明の偉大さを感じています。
毎日の診療や検査などで利用者と関わるとき、また新しい入所者と関わるときは、苗字でカトリック信徒と思われる方に声をかけ、教会や洗礼名などを伺いながら会話が弾むことがあります。
カトリック信徒でない方でも、ご自身が卒業生だったり、家族に純心学園に繋がりがある方も多くおられます。先日も「ずっとこの三ッ山(原爆ホーム)に入りたいと思っていた、やっと願いがかなった。」と喜んでくださっていました。こういった言葉を聞くと私も心が温かくなり、純心の宣教は繋がっているのだと感じます。
また、診療をする中で医療ではどうすることもできない人間のいのちについて考えさせられます。ホームで最期を迎えられる方は、多くが穏やかで静かにその時を迎えられます。このような看取りを体験する度に、人間の神秘・生命力・神様の創造の業について思わずにはいられません。
それぞれ奉仕の場、内容は違っていても結局は神様へと繋がっていることを感じつつ、先輩方が遺してくださった『神様に繋がる』このひろばを大切にしていきたいと思います。