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神さまのひろば

★神様のひろば★

恵の丘の自然
2020-06-01
『神さまのひろば』(シスターE)
 
 私の所属する施設では新型コロナウィルスの緊急事態宣言中、感染のリスク回避のために2月末より面会制限や外出の自粛などの対応を強化してきました。そのような中で、利用者の心身を潤しているのは、広い敷地内の散歩や庭の手入れ、畑の野菜作りなど、自然の恵みの中での生活です。
 感染を恐れ、神経をすり減らしている職員も、ふと目に入る花畑や緑豊かな環境、新鮮な空気で癒されています。部屋の窓際で歩行器に腰かけ、一人でツツジの花見をしている人、開墾して花壇を広げている人、歩行困難で部屋から出られない方に育てた花を届けている人、温室で育てたクンシランをホームの各階に置き、ホーム全体を明るくしてくださる人がおられます。
 創設者のシスター江角が、開墾をして恵の丘の良い環境にホームを作ってくださったこと、そして後継者の姉妹たちをはじめ多くの方々が恵の丘を大切に守り育ててくださったことを有難く感じています。
 「一日中、することがない」とコタツの中で横になっているSさんを、散歩に誘うと喜んで支度をされ、中庭のシロツメクサで小さな冠をつくり、頭に被せてピースガーデンを散策していたら、軽トラで中庭にやってきた男性職員に「Sさん、マリア様かと思った。」と声をかけられ、Sさんも思わずニッコリ。
 ツツジを寄贈してくださり、ボランティアで毎年草取りをしてくださるIさんが、近所の方と一緒に恵の丘公園にツツジを見に来られました。「お祈りをして帰ります」とルルドのマリア像の前に立ち寄り祈っていました。その中の一人の方が「涙が出ました」と嬉しそうに話されたのが印象的でした。恵の丘の自然の中に、人々が神さまに心を向けて祈ることができる空間がある、その大切さに気付かされました。そして、そのような神さまのひろばが草むらにならないようにしようと心に決めました。
 「希望と慰めのよりどころである聖マリア、苦難のうちにあるわたしたちのためにお祈りください。」これが、施設の聖母月のテーマです。ウィルスには最も弱い高齢者の方々は、深い信仰と祈りで、世界と私たちを支えてくださっています。

純心聖母会
〒852-8142
長崎県長崎市三ツ山町415
TEL.095-848-2241
FAX.095-843-7570

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