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神さまのひろば

★神様のひろば★

食べ物になったイエスさま
2016-07-01
食べ物になったイエスさま (川棚修道院)
    「あっ、食べた」「本当に食べたね」「うん!」と、あちらこちらからヒソヒソ。卒園を前にした卒園感謝ミサのなかでのことである。本園では、卒園児とその保護者が教会に集い、感謝ミサにともに与っている。ミサに参加するにあたって、卒園児を対象にモンテッソーリ―宗教教材の「良い羊飼い」から、ミサでの移行を提供している。一匹一匹の名前を呼ぶ羊飼いや見つけた羊、命を捨てる羊飼いについては年中児の頃から宗教プログラムの中ですでに提供を受けており、良い羊飼いと羊、否自分との関係についてはじっくり味わっていたことでもあった。
 「良い羊飼い」からミサへの移行の提供は、良い羊飼いが羊たちの名前を呼んで集められる特別な場所、すなわち教会に集まっているところから始まる。良い羊飼いに呼ばれた羊たちは、小さな祭壇を囲んで集まっているが、人間の姿の人形に置き換えられていく。そして羊の中で特別な働きをする司祭の人形が置かれる。祭壇の上には羊飼いの姿ではなく、パンとぶどう酒が捧げられるという教具の提供である。
 羊たちのために命を捨て、食べ物としてご自分を渡された良い羊飼いの姿を、教具を通して視覚・感覚的に感じ取っていた子どもたちが、実際、本当のミサの中で園長先生やシスターたちがパン・ご聖体を拝領した時の驚きと感動は大きく、冒頭に記した子どもの声となった。ミサが終わって、教会から出てきて開口一番、「先生、あれ本物だったんだね」「本当にイエスさまは食べ物になったんだ」などと感激のことばが続いた。教具を通して感じ取っていた良い羊飼いと自分たちとの関係がミサに与り、本物の存在を実感した卒園前の子どもたちだった。
 幼児教育の現場において、子どもたちや保護者、地域の人たちへの福音宣教のチャンスは多く与えられている。例えば、日々の温かい関わりはもちろん、通常の保育の中でのお祈りやお話、宗教教育プログラムによる提供、誕生会や聖母行列、七五三、クリスマス会、二十六聖人殉教地巡礼に卒園感謝ミサなどの宗教行事を通してである。これらの恵みの機会を活かし、子どもたちが神様との出会いをより多く体験できるよう、福音宣教者としての歩みを深めていけたらと願っている。

純心聖母会
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